さいたま市|株式会社職人協の「職人道」鳶職人とは?
建設職人の仕事と魅力
建設現場で欠かせない存在である鳶職人。足場の組み立てや鉄骨の建方など、高所作業を専門とする職人の仕事には、技術と安全管理が求められます。この記事では、鳶職人の仕事内容や資格、現場の魅力、キャリアパスについて詳しく解説します。
鳶職人とはどんな職業?
鳶職人は、建設現場で高所作業を専門に行う職人です。足場の設置や鉄骨の組み立てなど、建物の骨格を支える重要な役割を担っています。特に高層ビルや大型施設の建設では、鳶職人の技術がなければ工事は進みません。安全性と精度が求められるため、専門的な知識と技術を持つ人材が活躍しています。
鳶職人は日本の建設業界において、現場の安全と工期の円滑な進行に欠かせない存在です。彼らの仕事は、建物の基盤を作るという責任感と誇りに満ちています。さらに、鳶職人は体力や集中力だけでなく、現場での判断力やチームワークも求められる職業です。

鳶職人の主な仕事内容
鳶職人の仕事は多岐にわたりますが、主な業務は次の通りです。

足場の設置・解体
作業員が安全に移動するための足場を組み立て、工事終了後に解体します。足場は現場の安全性を左右するため、正確な寸法と強度の確保が求められます。足場の設置は、建設工事の最初の工程であり、全体の作業効率に直結する重要な作業です。

鉄骨建方
クレーンで吊り上げた鉄骨を正確な位置に据え付け、ボルトで固定します。建物の骨格を形成する重要な工程であり、わずかなズレが後の作業に影響するため、精度と安全管理が不可欠です。鳶職人の熟練した技術と慎重な作業が求められます。

クレーン作業の補助
建設現場では重量資材の移動にクレーンが欠かせません。鳶職人は吊り具の取り付けや荷のバランス確認、資材の誘導を行い、クレーンオペレーターと連携して安全な作業を支えます。こうした補助により、現場の効率化と事故防止に貢献します。
高所での作業が中心となるため、常に安全管理を徹底しながら作業を進めることが重要です。また、現場の状況に応じて迅速な判断力とチームワークも必要とされます。鳶職人は、現場の「安全の要」として、他職種と連携しながら工事を進める役割を担っています。
必要な資格と技術
鳶職人として働くために必須の資格はありませんが、業務を安全に遂行するためには各種技能講習や資格取得が推奨されます。代表的な資格には以下があります。
足場の組立て等作業主任者
玉掛け技能講習
高所作業車運転技能講習
これらの資格を取得することで、より高度な作業に携わることができ、キャリアアップにもつながります。資格を持つことで、現場での信頼性が高まり、責任あるポジションを任される機会も増えます。
さらに、鳶職人には高所での作業に耐えられる体力とバランス感覚、正確な作業を行う集中力が求められます。現場ではコミュニケーション能力も重要であり、他職種との連携を円滑に進める力が必要です。近年では、図面の読み取りやICT技術を活用するスキルも求められるようになっており、鳶職人の仕事は進化し続けています。

現場で働く魅力
鳶職人の仕事には、他の職種では味わえない魅力があります。まず、建物が完成していく過程を間近で見ることができる点です。自分が組み立てた足場や鉄骨が建物の基盤となり、形になっていく様子は大きな達成感を与えてくれます。
また、屋外での作業が多いため、季節の移り変わりを感じながら働けることも魅力の一つです。高所からの景色は鳶職人ならではの特権であり、都市のパノラマや自然の風景を楽しむことができます。さらに、チームで協力しながら作業を進めるため、仲間との絆が深まりやすい環境です。現場での連帯感や達成感は、鳶職人ならではの醍醐味といえます。


キャリアパスと将来性
鳶職人としてのキャリアは、現場作業員からスタートし、経験を積むことで職長や現場監督へとステップアップできます。職長は作業員をまとめ、安全管理や工程管理を行う役割を担います。さらに、施工管理技士などの資格を取得すれば、現場全体を統括する管理職への道も開けます。
独立して自分の会社を立ち上げることも可能であり、経営者として活躍する鳶職人も少なくありません。近年では、建設業界のデジタル化に伴い、図面の読み取りやICT技術を活用するスキルも求められるようになっています。こうした新しい技術を取り入れることで、鳶職人の仕事はさらに進化し続けています。将来的には、ドローンやAIを活用した現場管理など、新しい働き方も広がる可能性があります。

まとめ
鳶職人は、建設現場で重要な役割を担う専門職です。高所作業に必要な技術と安全管理を徹底しながら、建物の骨格を作り上げる仕事には大きなやりがいがあります。資格取得やスキルアップによってキャリアの幅も広がり、将来的には管理職や独立も目指せます。現場で働く魅力を知り、鳶職人という仕事に興味を持った方は、ぜひその世界に踏み出してみてください。

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